AI時代だし、珍漢字のモンスターを現代に蘇らせよう 蜃編

いきもの

AIで伝説上の生物を蘇らせる

以前この記事で、AI生成画像により虹霓を再現してみた。

AI時代だし、珍漢字のモンスターを現代に蘇らせよう 虹霓編
まずは言い訳から…そう言えば、いらすとやを見なくなって久しい。プレゼン資料やSNSでも、独特なタッチのAI生成画像が増えた気がする。こんなのAI絵師の是非を問う声もある。仕組み上、学習データの著作権と無縁ではいられないからだ。とはいえ、適切...

虫偏でヘビや龍を指すことも多いこと、虹はそのひとつであること、もともと龍を指し霓とペアだったことを踏まえつつ古代の龍「虹霓」を”描いて”もらった。

虫偏は本当に範囲が広く、最近うるさい蚊やはえからそれこそ蛇や蜥蜴とかげ、さらにはたこはまぐりといった動物たちの漢字にも虫がついている。

蛸は広義では貝の仲間に入るという。加えて蛤、しじみ蝸牛かたつむりのように、貝類を表す漢字にも虫偏が当てられることが多い。昔の人々がそこまで厳密な生物分類をしてたかは全く知るところではないけれど、なんか軟体でブニュブニュした生き物にも「虫」という字で結びつけられるイメージがあったということなんだろうか。

蜃とは?蜃気楼の語源になった伝説の生物

蜃もその中のひとつ。「しんきろう」という自然現象に用いられる文字で、漢字ではこれを蜃気楼と書くことをご存知の人も多いはず。

蜃気楼とは、ざっくり言うと遠くの景色や建物が本来見えるはずのない場所に現れて見える現象のこと。気温差によって空気の屈折率が変化し、光が曲げられることで発生する。

楼は摩天楼まてんろうにも使われる通り高い建物を意味し、「たかどの」の読みもある。史記にも「海旁蜃気象楼台(海のそばで、蜃の気は楼台をかたどる)」とあって、これが蜃気楼の語源っぽい。

今でこそ光の屈折率が…なんて科学的に説明できるこの現象も、昔は虹と同じようになにか超常的な生物によって引き起こされてると考えられたんだろう。それがこの「しん」である。

蜃気楼を生み出す蜃の正体

この蜃なる生き物は、口から気を吐いて楼閣や都市を作り出す。実体を生み出しているのかそれとも幻を見せているだけなのかは分からなかったけれど、とにかく強い力を持った存在である。

そして、この蜃の正体はなんと巨大なハマグリ。

ハマグリ – Wikipediaより。もともと日頃見る中では大き目の二枚貝だと思う

喧嘩していたシギもろとも漁師に掻っ攫われてしまったあいつ。お吸い物のお出汁としてめちゃめちゃ仕事してくれるあいつ。網に乗せて焼いてもいい。ぱかっと開いた中にバターを入れて醤油を垂らした時の香りや音といったらもう…腹が減ってきた。早く話を進めよう。

楼閣や都市を出現させる妖術のような力を操るハマグリ――そう聞くと少々突飛にも思えるが、古くから蜃気楼の正体が分からなかった時代には、遠くに現れては消える不思議な景色を説明する存在として受け入れられていたのだろう。

さあ、ハマグリを出してみよう

ただ調べていて初めて知ったことだが、蜃気楼を起こす蜃は龍だともハマグリだとも考えられていた。先に引いた史記の注釈ではもともと龍だとされていた蜃だが、同字が他にハマグリを意味していたこともあり後世に混同されたという流れらしい。

江戸時代、庶民のあいだでは蜃気楼=ハマグリだとしてさまざまな意匠に用いられていたのもあり、僕がハマグリの方しか知らなかったのもそのへんの影響だと思った。

でも今回はそういうことを何も考えないで蜃気楼の蜃=ハマグリということにする。だって見たいもん、口から気を吐いて幻を見せる蛤。

実は大昔にそういう役を持つ大蛤が考えられていたのが面白くて、pixivに絵を描いて投稿したことがある。画力も相俟ってまあまあ恥ずかしい思い出。

ということで、以下のプロンプトで出してみよう、これが蜃だ!!

がんばれGPT

でた!!

ちょっと想像してた蛤とは姿が違うけど、いい感じにイメージしやすくなった。あとは絵師様始めクリエイターの方々が色々な形にしてくれるのを寝て待つだけ!一応だが、僕は何一つ苦労せず巨人の肩の上に乗せていただいただけなのでこの画像に関して何らかの権利を主張する気は毛頭ないです!!

ということで蜃気楼を作り出すと言われる蜃について作り出してみた。次回は僕が好きな鳥、鴆について紹介と生成ができたらと思う。

本当に、楽しい漢字を使った伝説上の生き物がたくさん描かれるようになってほしい。

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