これは漢字なのか??「漢字のようなアルファベット」たちを拾い集める

雑記

英語書道の記憶

子供の頃、テレビで英語書道なるものが紹介されていた。半紙に筆で英文が書いてあるわけではなく、seaの3文字を使って海という漢字を書くというようなものだったと記憶している。

こんなかんじ。あくまでイメージです!!!

今調べ直してみたが、書家の國重友美さんによる作品だった。あれ、この件で國重さんを知ったんだっけ?まあそれはどちらでもいいとして。

この英語書道は英漢字(ええかんじ)と名付けているらしい。めちゃくちゃ駄洒落だ。

アルファベットと漢字

英字も漢字も直線やら曲線やらを組み合わせた形の一種なので所々形が似ることもあるだろう。先に掲げた例ではSを氵に当て嵌めていたが、尺をRに準えたネットスラングがあったりそもそも丫なんて漢字があったり、別々の文化で成立した文字にしては「っぽさ」が認められることもままある。

これらは漢字のパーツを英字に寄せて考えるものだが、それとまるっきり異なる「アルファベットをただ漢字っぽく寄せ集めたもの」を街中で見かけることもある。もうそれは漢字ではなく漢字のような何かだし、一目見て字種の同定をできず諦めた後にアルファベットと気付くことも多いのだが、まとまった数が集まったので紹介したいと思う。

マジで山かと思った

この類の文字(?)を初めて見かけた例がこれ。

急に出てくるもんだから面食らう

山、口、そして廾みたいなパーツ。なんか弁の異体字にも見える。弇という字もあるな。線のデザインは明朝体風で、見慣れた漢字のニュアンスを髣髴とさせる。

道端を歩いていた時にふと撮ったもので、しばらく正体がわからなかった。しばらくあれこれ考えていたのだが、建物の名前がWISE OWL HOSTELだということに思い当たって気付いた。そうか、頭文字WOHを縦に並べたのか!!

ということで、このロゴは渋谷にあるホステルのものである。施設名はwise as an owl(フクロウのように賢く)という慣用句から取っており、公式サイトでもこのロゴについて触れられている。曰く、漢字のようにも象形文字のようにもみえると。デザインを漢字に寄せたのは疑いないだろう。外国人が腕にタトゥーとして彫っていたらかっこいいだろうとも考えてデザインしたらしい。海外の(特に欧米の?)人たちが持つ日本へのイメージも非常に綺麗にブランドに落とし込んでいると感じた。

話を聞きに行ってみようかと思ったが、渋谷で1泊する用事はないなあ…またの機会を窺うことにしよう。

兜とか、そんな漢字にみえる

続いては京都で見かけたロゴ。

画質はごめん

これもぱっと見では気づけなかったが、よくよく見ると「maEdA」を組み合わせたロゴだと気付く。Aの部分とか太みたいに見えなくもないな。これは前田珈琲というカフェに掲げられていた暖簾である。

喫茶をすることは叶わなかったが、京都で生まれて早半世紀の老舗だそうだ。そしてなんと、このロゴは中国の書家さんによるデザインらしい。

徐冰氏はこういった実在しない「偽漢字」をいくつも製作している世界的に有名な方のようだ。いつか類例や氏の作品も追ってみたいところ。

なんか大きい字書とかには載ってそうな形

最後は豊洲市場に䱻の調査に行った時に見つけた。

魚へんに骨と書く!豊洲市場のおすすめランチと漢字【本まぐろそば 䱻】
くらしと市場旅行先ではスーパーマーケットに行くことにしている。土産物屋も楽しいし色々見て回るのだが、地元の方々の食生活に直に触れる方がその土地の素顔に触れられる気がしている。鮮魚コーナーとかお総菜コーナーなんかは地域やそのチェーンの特色が出...

豊洲市場には千客万来という商業施設があり様々な海産物をいただくことができるようになっているが、そこの店舗のひとつ。

よく見るとyasukeと書いてある

yasukeという寿司屋のようだ。為っぽい要素に己っぽい要素に、結構漢字っぽさあると思うんだがどうだろう!?鮨と並べられていると、特に海外の方には漢字に見えてくるんじゃないか??

都民や千葉県民にはお馴染み「すし銚子丸」と同じ資本であり、豊洲市場/インバウンド観光客向け店舗なのかなと理解している。他にもyasukeを冠する店舗はあるようだが、この漢字様のロゴを使っているのは豊洲千客万来の店舗のみ。

別のyasukeは江戸前流のカジュアルな立喰い店舗であり、やはりyasukeロゴは特定の層へのブランディングを込めた意味合いを感じる。

なおこのロゴはデザイナー情報に行き着かなかった。徐冰氏は関係おありなのだろうか。

おわりに

以上、英字と漢字や書道文化との見事なコラボレーションを見た。そういえば逆に、アルファベットなのにカタカナ(漢字の一部ということで…)に見えるフォントもあるな。

Electroharmonix – ピクシブ百科事典よりhttps://dic.pixiv.net/a/Electroharmonix

文字というのは、思っている以上に「形」で読んでいるらしい。アルファベットの組み合わせでも、漢字っぽく並んでいるだけでなんとなく文字体系の枠組みを超えていってしまう感じがする。

このサイトの逍遥はゆくゆくは創作漢字も網羅的に把握することを理想としているけれども、こうして無限に増殖しうる「漢字」に対して期待と畏怖を覚えずにはいられない。

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